これを英語に訳そうとすると、まずつまずくのは「せっかく」という表現だ。
「せっかく」が無ければ簡単だ。普通は次のように訳す。
Although I made it for you, you’re not going to eat it, are you?
しかし、これだけでは次のようなニュアンスで終わってしまう。
これあなたのために作ったのに、食べてくれないのね?
これでもりっぱに通じることは通じるが、「せっかく」という悔しさがいまいち薄い。
そこで、その悔しさを十二分ににじませるにはどうしたら良いものかと多くのアメリカ人に聞いてみた。
彼らの答えは決まってこうだ。下記のように「苦労して作ってあげたにも関わらず」という表現を挟むというのだ。
I went through all the trouble to make it for you, but you’re not going to eat it, are you?
これで日本語の「せっかく」という悔しさが相手に充分に伝わる。
これにて一件落着。